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親孝行が廃れていくと
あるお医者様が、赤ちゃんを抱いている時間が長いほど親子の絆が育つので、すぐに乳母車に乗せたりしない方が良い。よくおんぶや抱っこをされて親のにおいをたっぷり吸収した子供ほど親孝行する気持ちが育つから、と言っていました。しかし実際のところ、多くのご家庭で様々な機械に囲まれた子育てが行われているように思います。何しろ私も弟に孫が出来た時、すぐに立派な乳母車をプレゼントしましたし・・・。
問題は、親子の絆が細くなって親孝行の気持ちが薄れる、ということが意味するところにあると、文化系の先生方が警鐘を鳴らしています。核家族化も進み、家が大事で無くなって、親孝行も言われなくなるということは、家族の心の継承があまり考えられなくなるということではないか。それがひいては家や先祖の有難みの継承、親子の情愛の継承、伝統的な文化の継承などが疎かにされることに繋がる可能性があるというのです。心や文化の継承と言わなくても、親孝行が疎かになるというのは、つまりは親や先祖への感謝の気持ちが薄くなることで、お葬式なども簡略化される遠因になっているのかもしれません。それでいいのでしょうか。ちょっと気になってもいます。