「看取り犬」文福くん

「看取り犬」文福くん

犬好きの間では知っている方もいらっしゃるくらい有名で、色んなメディアで紹介されています。
その中の記事の一部を紹介させて頂ければと思います。

「文福くんは神奈川県横須賀市の犬や猫と同伴入居できる特別養護老人ホームで暮らす元保護犬です。
ある入居者さんの部屋の前でうなだれていた文福くんに職員が入る?と声を掛けると付いてきて、ベッドの脇に座り込んだそうです。
それからトイレやご飯以外は片時も動かなくなり、入居者さんが顔を苦しそうに歪める時には、ベッドに上がって優しく顔や手を舐めることがあったそうです。
それから3日後、その入居者は天に召された。単に死期を悟るだけでなく、最期まで寄り添う明確な意思がそこにはあったとのことでした。
実はこの文福くんの行動は初めてではなく、半年前にも同じことがあり、その後も、またその後も。
文福くんが看取った入居者さんは20名を超えています。」

「文福くんは本当に人をよく見ています。別の認知症の高齢者のご家族が面会でいらした時のこと。
それまでニコニコとお話されてたのに、ご家族が帰ろうとしたら『私を捨てるのか!』と泣き出したんです。
ご家族がオロオロしていると、文福がそこに駆け寄っていって、入居者の方に抱きついた。
そうしたら、ご機嫌になって、ご家族も安心してそのまま帰ることができたなんてこともありました。」

といった記事でした。
保護犬として殺処分になる寸前だったという文福くん。
そんな境遇だったからこそ、より人の機微に敏感でこうした行動を取るようになったのかもしれないですね。
私の母の死期が近づくに連れて、飼っている猫も母の元を離れず、同じような行動をしていました。
動物は嗅覚が敏感なので、そういったにおいを感じとるのかもしれません。
また病院で、横柄だった患者さんが急に優しくなると、時期なのかなと思うことがあると聞いたことがあります。
人は間際になると、優しさや感謝の気持ちが素直に出やすいのかもしれません。
そういえば、私の母の最期の言葉も「ありがとう…。」でした。 

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